慶尚北道常州市咸昌邑のある明州編み農家で、明州職人のホホ(63)氏が真っ白な明州生地を日焼けしている。 カイコチから抜き出した糸で作る絹は高級絹で、韓服などを作るのに使う。 「咸咳明酒」は、糸に水を与えて織る伝統的な方法で作って耐久性が良く質感が柔らかい。 / キム・ドンファン記者

慶北常州

「伝統方式が質感・耐久性良く」

5代目の家業のつながりの名主の職人

「横糸に水を与えて織らなければ最高の製品」

韓服・スカーフ・お腹の輪に書いて

咸昌邑に明州テーマパーク

博物館・韓服振興院もここに

来月まで常州農潜学校100年展

去る19日に訪れた慶尚北道常州市ドゥゴクリエン天然記念物第559号である「サンジュドゥゴクリ桑」がそびえ立っていた。 推定樹齢300年、高さ12mに及ぶこの桑は、過去にカイコを打って銘酒（絹）を作っていた常州の潜事業（蠶絲業）と明州の編み物を象徴する文化財だ。 潜事業は、カイコを育てる養蠶とカイコチから糸を引き出す製絲を通称する言葉だ。 抜き出した糸で銘酒を作るのを銘酒編みと呼ぶ。 今でも春になると、この木に咲く桑の葉を食べるためにカイコたちが集まるのですが、そのカイコたちが作り出すカイコゴチが30㎏に達するほどだという。

ここから10kmほど離れた常州咸昌邑にあるある明州編み農家ではベトルで糸を編む作業が盛んだった。 作業場の片側にはお湯に呼ばれた真っ白な繭がいっぱいだった。 ここの明州職人のホホ(63)氏が小型ほうき状の道具である「色サービス」でこれを振り回すと、クモの巣のような糸がずっと選ばれた。 このように選ばれた糸をベトルを利用して縦横に編み合わせて煎じを作る。 横に編まれた糸は縦糸、縦に編まれた糸は縦糸と呼ぶ。 編まれた糸を日差しに乾燥して仕上げた銘酒生地は、韓服とスカーフ、お腹の輪、獣衣などの材料で使われる。 ここでは木製のベトルを使用し、横糸に水を与えて蒔酒の組織を堅固にする伝統的なレシピをそのまま維持していた。 5代目の銘酒製作家業をつなげているホさんは「水を与えた横糸がたて糸と出会うと一層自然に結合されるため、咸昌明州は他の布より質感が柔らかく耐久性も良い」とし「世界が変わっても伝統製造方式を維持する理由」 と言った。

◇王様に真剣な「咸唱絹」

慶尚北道常州は古くから三白の故障と呼ばれた。 常州の特産物である米・岬・明珠がすべて白色を帯びたことに由来した。 常州ではカイコチの糸を原料とする銘酒を伝統的な方法で作り出している。 伝統繊維のうち籠はモシプル、無名は綿など植物性原料で作るが、銘酒は唯一動物性原料を使うという特徴がある。

慶北西北部地域にある常州は、５～９月の平均気温が１８～２６度内外で、年間平均降水量が８００～１２００ｍｍで、桑が育つ良い条件を有した。 朝鮮時代記録である「慶尚道地理地」によると、当時、常州で王に捧げた供物のうち、最初のリストに名主の昔の名称である「綿紬」が記録されているほど、潜水事業が主力産業だった。 1921年、日本は全国で初めて常州に養蚕事業を教える「常州公立農蚕学校」を設置した。

政府で潜水事業を奨励していた時である1974年当時、常州の養蚕農家は1万5395号で、カイコチ湾112万㎏を生産するなど全盛期を謳歌した。 咸昌邑の咸昌伝統市場では、1980年代まで全国最大規模の明紬廛が開かれた。 忠清南道西川の漢山茂市、慶北安東の安東浦などと共に名声を得て「明州は咸昌明州が一番」という話を聞いた。

潜事業は化学繊維の発展、生産者の高齢化などで、80年代以降の沈滞期を経験した。 カイコチや明州需要も減り、潜水事業を放棄する農家も増えた。 しかし、2009年に常州で明州を生産していた農家たちが力を合わせて「明州潜業営農組合法人」を立てて明州の名脈を続け、常州市が彼らを支援しながら再び養蚕農家が少しずつ増え始めた。

昨年４月基準の常州市のカイコチ生産量は２６１０キロで、慶北全体の生産量の３１％を占める。 慶北ヨンドクに続いて二番目だ。 慶尚北道農業資源管理院蚕社昆虫事業場の関係者は「全国で生産されるカイコゴチの大部分が常州・永徳など慶北で生産・供給されている」とした。

◇農蚕学校開校100周年展示会

常州市は潜水事業を活性化するための努力を続けている。 咸昌邑には潜水事業と明州の編み物をテーマにした「咸昌明州テーマパーク」が造成されている。 テーマパークには咸昌明州の歴史をテーマにした「明州博物館」、カイコを研究する「慶尚北道農業資源管理院潜伏昆虫事業場」がある。 国内唯一の韓服専門研究・展示機関である「韓国韓服振興院」もここにある。

咸昌明州職人のホホさんが木製のベトルで銘酒を組んでいる。 / キム・ドンファン記者

市はまた養蚕農家がカイコを活用したカイコ粉・カイコ丸、桑の葉を利用した桑の葉茶・桑の葉の粉など健康食品を開発することも支援している。 熟したカイコの熟睡を水蒸気で蒸して乾燥した「弘蠶」も認知症や肝癌予防に良い食品として人気だ。 昨年10月に繭高知の糸を直接抜いてみる体験キットも出た。 カイコチの2つをお湯に呼ばれた後、繭が柔らかくなると木の箸で糸を巻き上げる方式だ。 この体験キットは約3ヶ月ぶりに3000個が売れたという。

常州博物館では、2月27日まで常州公立農蚕学校開校100周年をテーマに明州編み物などに関する展示会を開催する。 2008年慶北大常州キャンパス生態環境大学に統合された常州公立農蚕学校は、開校以後常州の潜事業と明州編成の発展を導いた。 展示会では、過去の農蚕学校在学生などの記録物、銘酒の編み物に使われる道具、銘酒で作られた服などに会うことができる。 カン・ヨンソク常州市場は「常州の名酒が忘れられていく韓国の伝統を振り返る文化遺産になるように努力する」と話した。